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2005年06月01日

ヨメより先に牛(ベコ)がきた―はみだしキャリア奮戦記

農水省入省1年目の研修で行った農村(畜産農家)の魅力に惹かれ、東大卒のキャリアながら農水省本省を2年足らずで去り、牛飼いとなる夢を胸に岩手県の町役場に転じた役重真喜子氏が書いた自伝。

内容としては、町役場、畜産現場、田舎での結婚、近所づきあいの苦労話に始まり、九死に一生を得た交通事故、出産とその後の入院の話など、波乱に富んだ人生が書きつくされている。霞が関に関する記述はごく一部ではあるものの、中央官庁の仕事はつまらない!と思ってから、農村に向かう驀進ぶりなどは、役人廃業・転業物語といった観点で読むこともできる。もちろん、役人廃業・転業(→ここではすなわち地方に溶け込んでいくこと)は決して一筋縄ではいかない、ということもひしひしと感じられた。

本書の文中に登場する、著者が地元の人に言われた「回り道したんだな」という言葉がキーワードとして心に響く。回り道というと、無駄歩きだったように思われるかもしれないが、回り道だから分かることもある。著者も、おそらくそう思っているのではないだろうか。本書を読んで、「役人廃業・転業して成功する人は、現在の公務員の仕事以上にやりたことが見つかった人だ」という思いをいっそう強くしたところである。

投稿者 nao_yamamo : 2005年06月01日 16:44

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