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2005年08月01日

公務員擁護本?

今回紹介するのは、中野雅至著「はめられた公務員」。

正直言って、光文社ペーパーバックスというところからして、う~ん、という感じ。この種の本が講談社や文藝春秋といった大版元のハードカバーで出ないところに、出版界に対するある種の閉塞感を感じてしまうのは私だけだろうか。
回りくどい言い方をした。要は、役人の味方をする本など、売れないから大マスコミは見向きもしないのでは?ということが言いたいのである。

話がずれたが多少書評しよう。
一点気になるのが、著者のいう「役人」=「キャリア官僚」という定義である。お役人とは、公務員の蔑称であり、市役所の窓口の人だって、お役人はお役人でしょうが、というのが私の意見(市役所職員に対しても、「役人根性」「小役人」という言葉を使いませんか?)。
一方、全体の論調としては、
これまでは国ばかり叩かれた→地方分権で地方に責任が移る→しかし地方公務員は政策遂行能力が鍛えられていない→失政は避けられず、これまで注目されていなかった地方公務員が叩かれる→財政破綻もありリストラは避けられず→それを防ぐためには?
といったところだろう。まるで、アリとキリギリスの世界である。もちろんその見方自体は大方間違っていないと思う。
著者からは、どうしようもない公務員がリストラされるのはともかく、まじめで地道な公務員もリストラされるの時代が来るのはかわいそうだという同情が感じられる。そこに「はめられた」という言葉が当てられたように見える。
しかしどうだろう。まじめにやっていたからといって同情を買えるのだろうか?私は、そうは思わない。まじめに目の前の仕事をこなしていれば許された、という個々の地方公務員の視野の狭さが、日本をここまで追い詰めた原因であると思っているからだ。
本来、地方も国の言うなりにならず、もっと発言してくるべきだった。それを黙っていたのだから、責任は取るべきだ。だって、民間はこれだけリストラしてきたんだよ。
「はめられた」というからには「気づかなかった」「だまし討ち」という見方が前提となるが、私は「黙って同意した」と見るべきであると考えている。今後不利益が生じたら、それは地方のリストラをもって贖うのもやむをえないというかなりシビアな立場である。
もちろん、ハードランディング(ばっさりリストラ)が社会の幸福につながるとは思わない。が、リストラをちらつかせて公務員を奮い立たせることからはじめ、職業訓練もセットにしたパッケージプランが、きっと必要になってくると思う。

投稿者 nao_yamamo : 2005年08月01日 23:55

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