私立大学法学部卒→郵政事務A採用で郵便局勤務→鉄道会社の契約社員に転職
―なぜ郵便局に入ったのですか。
ちょうどバブルが崩壊したころでして…。親から「公務員はいいよ、いいよ」と言われていて、やはり安定公務員かな、ということで公務員試験を受けまくりました。性格的に面接が得意ではなかったので、筆記試験重視だったことも自分に向いていたと思います。
ただ、郵便局は第一志望ではありませんでした。市役所や公立学校職員などの試験を中心に受けていましたが結果が出ず、結局受かったのが郵便局だけでした。
―公務員時代のお話を聞かせてください。
某県の郵便局で、窓口業務を経て、10年ほどで総務主任となり、複数の郵便局を巡回し局員の業務指導・管理に当たることになりました。仕事は順調でした。
しかし、総務主任となって約半年後、悪夢が襲ってきました。ある特定郵便局長の引きで、別の局に異動したときのこと。私は請われて行ったはずなのに、行ってみると聞いていた話と違う…。陰謀とさえ思いました。詳しい話は省きますが、そこからボタンのかけ違いが始まりました。
以前のように巡回業務は続けていたのですが、「引き抜いてくれた」はずの局長の態度が豹変し、細かなことに「いちゃもん」をつけられ、次第に心を病んでいきました。県内屈指の人口急増地にあり業務量が多いにもかかわらず、局長・局員合わせて2人しかいない状態の郵便局での勤務が続いたため、肉体的にもボロボロになりました。
おかしいなと思うようになったのは、内部の業務処理システム変更の際に、新しいことを覚えられない自分に気がついたときです。病院にも通いました。
―職場で相談はされましたか。
組合とも話しましたし、局内でも話し合いました。しかし、そもそもボタンを掛け違えているわけですからすれ違いです。最後は私の家族が出張ってきてくれて、病気休暇をとるということで決着しました。
―その後も大変だったのですよね。
ちょっと休めばよくなると最初は思っていました。病気休暇の期限が切れる前に、飛び出すように職場復帰しました。役を降りれば負担も軽くなり…