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【元支援機関員が語る起業情報 No.5】 動く前に決める「個人or法人」「1人or数名」 信用度ではやっぱりコッチ 法人設立その1

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お名前

元中小企業支援機関員 川田康平 様

経歴

公的な中小企業支援機関の職員として、中小企業や起業されたばかりの企業の支援に5年ほど従事し昨年退職。現在は、全くの別業界に転職し活躍中。

 起業をお考えの公務員なみなさま、やろうとしている事業をいろんな人に伝えて意見もらってますか?
川田です。

さて、今回も【動く前に決める「個人or法人」「1人or数名」】をテーマに、いろいろとお話をしていきます。
今回は「法人設立」ということなんですが、(設立のダンドリや提出書類などの話はその筋のプロ※におまかせするとして)ヨソのサイトや支援機関ではあまり乗せてない話をしていきます。


※その筋のプロって?
「設立」ってことで検索すると、行政書士とか司法書士とかがその辺をやってくれるらしいけど何が違うの?
じつはこの質問よくいただきます。その辺整理するとこんな感じです。


・行政書士の仕事:【官公署】への書類の作成、役所への許認可業務等
・司法書士の仕事:【法務局】に対する書面の作成、登記手続きの代理等


酒の販売とか人材派遣など、はじめるにあたって役所の許可が要るものは行政書士へ、実際に法人の登記を申請するのは司法書士となります(法務局に提出するので)。

書類を作るところまでは行政書士もやることはありますが、申請は提携している司法書士だったり、本人に申請してもらうようです。
ちなみに両方の資格を持っている人とかはいっさいがっさいやってくれたりします。

要は(書類を)提出する場所によって専門領域が違うということですね。
いずれにせよ「どの書類をどこに提出するか?」というのを把握する必要があるわけですが、その辺を含め一度公的な支援機関や商工会議所を訪ねてみるといいと思いますよ。

なにせ起業という大きなくくりでみると、ダンドリだけの問題ではないので。しかも話を聞くだけならタダで営業電話がその後ガンガンくることもないですし。



<社名は大事。勢いや気持ちだけでつけるともったいない>


さて本題。
まぁその辺は社長さんの想い的なものもありますし、基本的には自分自身で考えるところなのであまり話題にはなりませんが、そうコロコロと変える訳にはいかないものなので慎重にいきたいところです。

では何を考えるのか?というのを、解説を交えて。


(1)何屋か分かるものの方が、浸透しやすい

→支援機関時代は仕事柄あらゆる業種のあらゆる企業様とのお付き合いをしていましたが、記憶の残り具合が格段に違います。

ぶっちゃけてしまうと「ドリーム○○」とか「○○ネットワーク」など、何してる会社かよく分からないので交流会の時とかよけいに説明が必要ですよね。(その辺を含めて話のネタにしているたくましい方もいますが)どうしてもの理由がないなら止めておいた方がいいかと思います。

一方手広く事業展開されるような会社ですと、各事業名を思いっきり分かりやすく目立つようにしておいて、社名はあえてピントをぼかしたり短い社名にしたりというのもアリですね。

 

(2)どうせなら「昇順で上の方」に

→昔ならば「タウンページ対策」的な話ですね。起業すると電話帳以外にも様々なリストにその社名が登録されることになりますが、やはり「1~」「A~」「あ~」など社名の最初の文字が若い場合は強いです。

今で言うSEO対策的な話になろうかと思いますが、その視点で言うと先程の「何屋か分かる社名」は強いですね。 検索する時のキーワードがそのまま社名だったりするとそりゃあもう。「(地名)引越センター」とか「(地名)パソコンレスキュー」的な。

 

(3)「○○○○.co.jp」が取られていないか

→法人設立の1つのメリットとして、Webでビジネスを展開する場合、「.co.jp」ドメインが使えるというのもあります。できたら「e-(社名)」とかをつけずに社名だけでさっぱりとしたドメイン名にしておきたいところ。何より覚えやすいし、電話口でメールアドレスを言う時にラクです。

ちなみに社名のカブりに関しては、同一地区でなければ問題ありません。
とはいえ、「不正競争防止法」などにからめて商号の使用差し止め請求を受けたり、損害賠償を請求されるといったことがあるかもしれないので、一応調査しておいた方がよろしいかと。

あとは、理念やミッションといったものが明確にあるならば、その辺を凝縮した社名だといいですね。
社名にストーリーを持たせることができ、会社案内や企業サイトのコンテンツにもなりえますし、自社ならではのメッセージを伝えることができます(それが伝わりやすいかという視点ももちろん必要ですよ)。

(本当はもう1つトピック載せるつもりだったんですが、けっこう長くなりそうなんで次回に先延ばしします。
テーマは<自分で設立準備するか? プロに任せるか?>の予定です)

…ということでそろそろこのへんで。






【著者、川田康平プロフィール紹介】

公的な中小企業支援機関の職員として、中小企業や起業されたばかりの企業の支援に5年ほど従事し、昨年退職しました。 「小さな成功事例の積み重ね」が成果を生むという考えをベースに、「創業・新規事業開発」「マーケティング」「Web戦略」などのテーマで、セミナー・講座の企画に従事。起業家からの相談に答えていると次第にヒートアップし口が悪くなるのが玉にきず。

  ・好きなもの : 真っ当なビジネス、素直な姿勢、すぐ動く行動力、
 ・キライなもの : 偽コンサル、詐欺、セミナーマニア、かぶれがちな人、各種しがらみ


 現在は起業に関する情報や準備しておいた方がいい事柄などの知識は封印し、畑違いの業界で日々修行中。


 



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