大阪市役所勤務期間中にうつ病を発症したものの、退職後、イギリスにデザイン留学され、帰国後WEBデザイナーに転職された斉藤さんのお話です。同じご病気で悩まれている方、留学やWEBデザイナーの仕事に興味がある方など、大変読み応えのある内容になっております。
ー公務員時代のお仕事内容から聞かせてください。
大学卒業後、2001年に大阪市役所に大卒事務職として入庁しました。
一年目の業務は時間外手当や交通費などの計算、業務関連予算の支払手続き、備品管理などの庶務的なものが中心でした。
二年目からは市の広報紙などに出稿する記事の内容やスケジュールの管理、市民の方からの文書での問い合わせへの回答などが主な業務になり、他には部署ホームページの記事更新、市長・局長メッセージの起案、業務関連の統計資料をまとめた8P程度のレポートを定期的に作成するなどしていました。
―公務員を辞めようと思われた経過などをお話いただけませんか?
辞めることを考え始めたのは、公務員になった翌年から給与カットなど待遇面の削減が相次いで行われるようになって、ちょっと将来に不安を持つようになったのがきっかけです。
仕事内容に大きな不満はありませんでしたが、「将来もしかしたら公務員もリストラが始まるかもしれない。その時に自分は必要とされるだろうか? 漫然と公務員を続けるのはリスクではないか?」などと思うようになったんです。
その時点ではまだ辞めるつもりはなくて、「じゃあリストラをされないために何かスキルを身につけよう」と考えて、自分がやりたいこと、できること、将来的にどうしたいかを一から整理し直しました。
その結果、昔からデザイナーという仕事をしたかったことに思い至りました。ちょうど業務的に制作会社の方とお付き合いがあり、仕事のイメージも多少は湧きました。
だったら辞めてそっち行こうかなと(笑)。
そしてまずはデザインの勉強をしよう!と思い、仕事が休みの日にデザインの専門学校に通い始めました。就職3年目のことです。
その決断の前後に公私ともに色々な出来事が重なりまして、うつ病を発症してしまい休職する…